現在MoMAで開催中のフランク・ロイド・ライトの特別展「Frank Lloyd Wright at 150: Unpacking the Archive」を見てきました。同氏は1867年6月8日生まれで、2017年6月8日に生誕150年を迎えました。この節目を記念して、ニューヨーク各所で様々な企画が行われています。
MoMAの展示会には、1890年代から1950年代にかけての同氏が作成した設計図や模型など約450点が集められました。また、同氏のインタビュー映像や、建築についての解説ビデオなども上映されています。
ロイド氏がニューヨークに残したグッゲンハイム美術館の模型も展示されてました。同美術館は1959年に完成しましたが、当時はこのユニークな形が相当物議を醸し出したようです。今見てもかなりインパクトが強い建物ですからね!
そして、日本人として興味深かったのはライト氏が設計を担当した帝国ホテル関連のコーナーです。帝国ホテルのライト館に関する様々な資料が展示されてます。
完成当初のホテルの写真や、パンフレットを見ながら、当時の様子を想像することができます。なんと、ホテルが完成してすぐに関東大震災が起こったんですね。多くの建物が倒壊したり、火災で燃えてしまった中で、帝国ホテルは大きな被害をまぬがれたそうです。
また、ホテル建設中、予算が大幅にオーバーしてしまい、ライト氏は完成を前に解任されたというエピソードも知ることができました。ライト氏が去った後は、弟子の遠藤新氏が指揮を担当しましたが、彼が書いてライト氏に送った英語の手紙が展示されていて、とても印象に残りました。
日本では帝国ホテルや、落水荘などで有名なライト氏ですが、その人生は紆余曲折があり、かなり壮絶だったようですね。そういった彼の生き様に触れることもできる非常に興味深い展示会でした。
この特別展示会は2017年10月1日まで開催される予定です。
情報源: Frank Lloyd Wright at 150: Unpacking the Archive | MoMA