最近、ロウワー・イースト・サイドに2号店をオープンしたことで話題のアイバン・ラーメン。以前からず〜っと気になっていたのですが、本日ついに待ちきれなくなり、ランチタイムにCiti Bikeに乗って行って参りました。
そしてこちら、ヘルズキッチンエリアに新しく建設されたビル1階、ゴッサム・ウエスト・マーケット(Gotham West Market)の中にアイバン・ラーメンはお店を構えております。
ゴッサム・ウエスト・マーケットにはアイバン・ラーメンだけでなく、人気急上昇中のブルー・ボトル・コーヒー(Blue Bottle Coffee)なども入っており、再開発が進むヘルズキッチンエリアで最も注目されている場所です。
マーケットの中に入ってみると〜、一番奥にアイバン・ラーメンがありました。フードコート内なので、いわゆるレストランとは違い、レジで済ませてから席につくスタイルでした。この日は遅めのランチで2時を過ぎていたので、お客さんも少なく、なんなく席を確保!
席について横を見てみると、なんと隣にアイバンさんらしき人が座っている…?いや、間違いない、この人こそが、アイバン・ラーメンの創始者であるアイバン・オーキンさんその人ではないですか!ちなみに、この上の写真の真ん中、メガネをかけていて、グレーのパーカーを着ているのがアイバンさんです。そして、右側奥に並んでいる男性二人が、今回お付き合いいただいた僕の同僚になります。アイバンさんとは無関係です。
看板のロゴには、カタカナの「ア」の文字が描かれてます。いいロゴだな〜。ブランディングうまいな〜。そしてカウンター席の前には、ラーメンの味わい方を説明するこんなイラストが目に入るようになってます。ラーメン初体験のアメリカ人の方にも楽しめる、面白い仕掛けです。
メニューには、塩ラーメン、醤油ラーメン、ベジタブル醤油ラーメン、スパイシー・レッドチリ・ラーメンなどが並んでいます。ラーメンの他にもカレーライスや豚丼もありました!僕は今回、最もスタンダードと思われる塩ラーメンを注文してみました。同僚の二人はスパイシー・レッドチリ・ラーメンにトライ。同僚は二人とも生粋のアメリカ人なんですが、ラーメン屋さんに行くと必ずといっていいほどスパイシーラーメンを注文するんですよね。スパイシーなほうが、一般的なアメリカ人の口に合うのでしょうか。それとも単に彼ら二人が辛いものが好きなだけでしょうか…。
いずれにしても、どのラーメンもタマゴやネギなどのトッピングを全部のせると17ドル前後になります。トッピングとしてローストトマトが選べるところが、非常におもしろいなと思いました。ただ、17ドルというのはいくらなんでもニューヨークプライス!もう少しお財布に優しければもっと頻繁に来れるのですが、まあ仕方がないですね。
お味のほうは非常にさっぱりしていて、とても食べやすいラーメンでした。ただ、日本の正統派ラーメンというよりも、アイバンさんなりのアレンジが加わったフュージョン的なラーメンだなとも感じました。これは賛否両論あるやもしれません。でも、個人的にはこのさっぱりしたラーメンはアリだなと思いました。最近年を取ったせいか、こってりしたラーメンが食べられなくなっている僕にとっては、非常に優しいテイストで、チャーシューも柔らかくて美味しかったです。
しかし、こんなこだわりのラーメンを作ってくれているアイバンさんとは一体どんな方なのか?
いろいろ調べてみたところ、彼はニューヨーク生まれのアメリカ人で、コロラド大学ボルダー校(University of Colorado Boulder)で日本語を学んでいたことがわかりました。大学卒業後は日本に渡って英語を教えていたこともあるというユニークな経歴の持ち主です。1990年には日本からアメリカに戻り、ポキプシーにあるCIA(Culinary Institute of America)で料理を学んだところから料理人としてのキャリアがスタートしたそうです。ただ、この時の専門はフレンチで、まだラーメンは作ってなかったみたいです。
2007年、再び日本に戻ったアイバンさんは東京でアイバン・ラーメン一号店をオープンします。アメリカ人の彼が、ラーメン激戦区の東京で成功するというのは並大抵のことではないと思うのですが、一号店だけにとどまらずアイバン・ラーメン・プラスという二号店も東京に出店。次々と成功をおさめました。
その後、母国であるアメリカに舞い戻り、満を持してニューヨークにもアイバン・ラーメン・スラープ・ショップをオープン。つい最近はロウワー・イースト・サイドにも2店舗目もオープンし、まさに破竹の勢い!アイバンさんのラーメンサクセスストーリはまだまだこれからも続きそうです。
そういえば以前、「ラーメンガール(The Ramen Girl)」という映画を観たことがあるのですが、アイバンさんはまさにそれを地で行っている感じです。ご存知の方も多いかと思いますが、この映画はアメリカ人の女の子が、日本で修行を積んでアメリカに戻ってラーメン屋をオープンするという話で、アイバンさんに重なるところが非常に多いんですよね。ガールじゃないですけど。
そして、奇遇なことにアイバンさんの出身大学であるコロラド大学ボルダー校(University of Colorado Boulder)は僕の母校でもありまして…、誠に勝手ながら、非常に強くアイバンさんに親近感が湧いてしまっております。残念なことに、この日は、なんだかとても忙しそうにされてたので、話しかけることができなかったのですが、今度お店に立ち寄った時はぜひコロラド話で盛り上がれればと思っています!
Ivan Ramen Slurp Shop
600 11th Ave
New York, NY 10036
ivanramen.com