ニューヨークの冬・クリスマス

ダイカーハイツのクリスマスイルミネーションの歩き方

ニューヨークのホリデーシーズンといえば色鮮やかなイルミネーション!ロックフェラーセンターのクリスマスツリーを始め、冬の間に訪れたい所がいくつもあります。そんな中、個人的に最も思い出に残っているのがダイカーハイツのホリデーデコレーションです。12月になると、毎晩マンハッタンからツアーバスが出るほどの人気スポットです。

ダイカーハイツの基本情報

ダイカーハイツはホリデーイルミネーションの名所として知られるブルックリン郊外の街です。マンハッタンから電車で約1時間ほどの所にあり、古くからイタリア系アメリカ人が数多く住む閑静な住宅街です。

普段は静かな街なのですが、毎年11月後半ごろから大掛かりな飾り付けが各家で始まり、12月になるとエリア全体がテーマパークの用にイルミネーションで包まれます。

各家のデコレーションは大規模な物が多く、テーマパークのようなイルミネーションが楽しめます。巨大なサンタクロースを設置する家、人工雪が降る家、音楽に合わせて踊る人形がいる家など、本当に様々です。

飾り付けは、各家の住民の方たちが自主的に行っており、行政組織や企業が関係しているわけではありません。ただし、巨大な装飾物や、屋根などへの照明の取り付け作業などについては、プロの業者を雇っているお宅も数多くあるようです。中には飾り付けに合計2万ドル(約220万円)をかけるお家もあるんだとか。

イルミネーションの歴史

では、なぜ街ぐるみでこのようなデコレーションが行われるようになったのでしょうか。キーパーソンは現在もダイカーハイツに住む、ルーシー・スパタ(Lucy Spata)さんだと言われています。彼女は1986年にダイカーハイツに引っ越してきました。

引っ越してきた当時、ルーシーさんは自分の家の外観が冬になると寒々しく見えるということから、飾り付けを始めるようになりました。彼女のお母さんもクリスマスの飾り付けが好きだったらしく、その影響もあるようです。当時はまだダイカーハイツでは今のようなデコレーションは行われていませんでした。

その後、周りの住民もルーシーさんに触発され、それぞれの自宅に飾り付けをするようになりました。そして、年を重ねるごとにデコレーションをする家が増えて、今では街ぐるみで行うようになったというわけです。ルーシーさんの向いに住む、アルフレッド・ポリザト(Alfred Polizzotto)さんも初期からデコレーション始めたひとりで、巨大なサンタクロースと兵隊の人形の飾り付けが有名です。

イルミネーションの時期

イルミネーションを見るベストシーズンは12月中旬から下旬にかけてです。準備が早い家では、サンクスギビング後の最初の週末には点灯が始まります。しかし、その頃だとまだ準備が終わっていない家もあるため、12月中旬くらいまで待つほうがより楽しめるかなと思います。

観光客が少ないのは12月上旬とクリスマス後のあたりで、週末よりも平日のほうが空いています。逆に最も混むのはクリスマス直前と言われています。各家のライトアップは毎年1月4日ごろまで続きます。

イルミネーションの時間

ほとんどの家は午後5時過ぎ頃からライトアップを始め、午後9時以降に消灯するようです。あくまでも普通の住宅街なので、寝る時間になると電気が消えて暗くなります。空いている時間帯は、日没直後の午後5時ごろと、消灯が近づく午後8時以降です。

ルーシーさんの家

1152 84th St. between 11th & 12th Ave.
ダイカーハイツのイルミネーションの元祖、ルーシー・スパタさんの家です。今でもルーシーさんはこの家に住んでいます。家は2万個以上のライトが取り付けられ、2階部分には大きな雪の形をしたオブジェが設置されています。

玄関前の階段にはくるみ割り人形、おもちゃの兵隊、スノーマンなど、定番の人形がズラリとならんでいます。1階には記念撮影用の椅子が設置されているので、ぜひ座って記念撮影を!

ちなみに、ルーシーさんはブルックリンで人気のソーセージスタンドを経営しています。お店のスタッフや近所の人たちの協力を得て、毎年この飾り付けを行っているとのこと。電気代が高そうですが、LEDと自動消灯タイマーの利用により月に200ドル程度に抑えられているそうです。

アルフレッドさんの家

1145 84th St. between 11th & 12th Ave.
家の玄関前に立つ巨大なサンタクロースが有名なアルフレッド・ポリザト(Alfred Polizzotto)さんの家です。ルーシーさんの家の向かい側にあります。サンタクロースの両側には、約8.8メートルの2体のおもちゃの兵隊も設置されています。

1988年にアルフレッドさんが癌を克服し、治療から復帰したことを祝して、家の飾り付けが始まりました。2001年にアルフレッドさんが亡くなった後も、家族がイルミネーションを継続しています。

庭にある動く人形は、プロのデザイナーであるルー・ナスティ(Lou Nasti)さんという方が担当しているそうです。建物の入り口そばにはボックスが設置されており、アメリカがん協会(American Cancer Society)への寄付ができます。

緑の森の家

1134 83rd St, Brooklyn NY 11228
個人的に大好きなイルミネーションです。たくさんの木に緑色の電飾が施されており、森の中にいるような気分にさせてくれる場所です。テーマパークのような場所で、常に人だかりができる人気の家です。家の窓にテレビ画面が設置されていて、よく見るとサンタクロースが映し出されています。

巨大バルーンの家

8312 12th Ave, Brooklyn NY 11228
空気で膨らませた大きなインフレータブルバルーンが飾ってある家です。サンタクロースやトナカイをはじめ、楽しいキャラクター達がたくさん設置されており子供達に大人気。Community Mayorsという障害を持つ子供達を支援する非営利組織への寄付ボックスが設置されています。

ダイカーハイツお散歩ルート

イルミネーションの中心となるのは84th Street沿いのルーシーさんの家周辺です。84th Street沿いの10th Avenueと13th Avenueの間に数多くの飾り付けをした家がありますが、83rd Streetや85th Streetにも見逃せない家があります。詳しくは以下のマップをご参照ください。

ダイカーハイツへの行き方

MTAで行く場合

RトレインまたはDトレインでダイカーハイツ付近まで行くことができます。個人的には、駅前が賑やかなRトレインの86 Street駅の利用がお勧めです。以下、マンハッタンのグランドセントラルターミナル駅から、Rトレインを使って現地に行くルートです。

86th Avenue駅からは徒歩で約15分ほどです。また、駅前の86th Avenue沿いを走るB1バスに乗って、現地そばまで行くこともできます。B1バスは日中だと10分間隔くらいで走っており、地下鉄を降りてからMTAカードを使ってすぐに乗り換えれば料金はかかりません。また、他にもDトレインの18 Avenueで降りて、徒歩またはB1バスで現地まで行くルートもあります。

車で行く場合

車が一番早く快適に行けるオプションです。しかし、ホリデーシーズンはイルミネーションを行っている住宅街の車道に渋滞が発生します。そのため、少し離れた場所で駐車スペースを見つけて、歩いて現地まで行くことをお勧めします。僕も一度車で行って渋滞にハマり、身動きが取れなくなったことがありました…。

Uber/Lyftで行く場合

マンハッタンのミッドタウンからだと運賃は70ドルほどで、2名以上で割り勘だとツアーバスなどよりも安くなります。所要時間は渋滞状況にもよりますが、40分から1時間ほどです。こちらも車で中心部まで行ってしまうと渋滞にはまってしまうので、以下のあたりの住所を指定して車を降りるのがおすすめ。ここから中心部までは徒歩5分ほどです。719 86th St, Brooklyn, NY 11228

ツアーバスで行く場合

最も有名なのはA Slice of Brooklynが企画しているバスツアーです。ホリデーシーズンは毎晩マンハッタンのユニオンスクエアーからバスが出ており、現地に到着するとガイドさんがウォーキングツアーを行ってくれます。ツアー時間は3時間半程度で、2019年の料金は大人55ドルです。他にもTour Americaのツアーも人気のようです。

お手洗いのあるお店

住宅街にあるため、いつも困るのがお手洗いです。私がよく利用するのは地下鉄86th St駅付近にあるスターバックスです。このスタバにはお手洗いがあるので、ダイカーハイツに向かう前、コーヒーを買うついでに立ち寄らせてもらってます。

防寒対策をしっかり!

ダイカーハイツは海に近く、ウェラザノ・ナローズ橋(Verrazano-Narrows Bridge)のほうから冷たい風が吹いてきます。冬の夜はとても寒くなる日があるので、暖かい格好をして訪れてください。帽子、耳あて、マフラー、手袋などはぜひ持っていきたいところです。防寒対策は万全で行きましょう。

写真

情報源: Brooklyn Christmas Lights at Dyker Heights: Info / Map / Tour

EOS RPでフルサイズに挑戦中

Canon EOS RP

2023年7月に再生品(Refurbished版)を599ドルで購入。APS-C機(EOS Kiss)からフルサイズに乗り換えて写真撮影に挑戦中です。
Canon RF50mm F1.8 STM

2023年7月に購入してEOS RPに装着。しばらくは修行のため、標準レンズと言われる50mmにこだわって、NYの街を撮影してみます。

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