ワシントンハイツにこんな長い落書きトンネルがあったなんて…。
先週末、地下鉄1番線の191ストリート駅を初めて利用しました。改札を出て、地上に出ようとしたところ、落書きまみれの長いトンネルを見つけました。これには本当に驚かされました!
トンネルの場所
このトンネルがあるのは、マンハッタンの北西部、ワシントンハイツと呼ばれるエリアで、近くには観光名所として人気が高いクロイスター美術館があります。
トンネルはブロードウェイ沿いの入り口と改札を結んでおり、なんと長さは約300メートルもあるそうです。こんな長い歩行者用のトンネル、人生でもあまり通った記憶がありません。いや、ほんと長いんですよ。
グラフィティーについて
1990年代、このトンネルは暗くて管理が行き届いていないこともあり、犯罪が多発していたそうです。それを改善するために明るい照明が設置され、プロのアーティストに依頼して壁に明るいグラフィティーを描いてもらうようになりました。
現在のグラフィティーが描かれたのは2015年です。作業をするアーティストは公募され、158名もの応募があったそうです。その中から、最終的に6名のアーティストが選ばれ、一週間をかけてグラフィティーがトンネルに描かれました。6名の中には世界的に有名なAndrea Von Bujdossさんなども含まれており、各アーティストは1万5千ドル(約166万円)の賞金を受け取ったそうです(参照)。
現在の状況
ただし、現在はトンネル内のグラフィティーはかなりカオスな状態です。2015年に完成した当時は美しかったんだと思いますが、そこから様々な人による落書きが上塗りされていて、なんだかよくわからない状況になっています。
これはこれでニューヨークらしいのですが、地面にはゴミや水溜りも多いので、お世辞にも綺麗なトンネルとは言えません。すごいスピードで自転車を走らせる人ともすれ違いましたし、やや不穏な雰囲気があるのは否めません…。
水溜りがあって、ゴミも落ちているトンネルなので、あまりお勧めはできません…。でも、もし興味がある方は、クロイスター美術館に行くついでに立ち寄れます! pic.twitter.com/mHXjjZUiXv
— ニューヨークお散歩通信 (@OsanpoTsushin) July 11, 2021
まとめ
しかし、やはりこの壁のグラフィティーには圧倒的な迫力がありますし、こういった場所が見れるのはニューヨークならでは。非常に魅力的な場所なので、また機会があれば訪れてみたいと思います(ただし夜間は避けて…)。
以前であれば、クイーンズにも落書きまみれのビル「5 Pointz」がありましたが、再開発ですでに取り壊されてしまいましたし。そのためこの191番ストリート駅のトンネルは、ストリートアートを語る上で、非常に貴重な場所だと思います。