2016年3月3日、ワールド・トレード・センター駅構内の一般公開が始まったので、早速見学に行ってきました。
同駅は、9/11メモリアルのすぐそばで建設が進んでおり、
飛び立つ鳥や、恐竜の化石のように見える、非常に特徴的な建物です。
外観は工事中ですが、今月からついに内部が公開され利用が開始されました。
とはいえ、外観が工事中のため、どこから入ればよいのやら…。
とりあえず以前から公開されていたウエスト・コンコース(West Concouse)から
中に入ってみることにしました。
ウエストコンコースも、白い骨組みがむき出しになっていて、非常に印象的な通路です。
スターウォーズのロケなんかにも使えそうな雰囲気です。
途中、パストレインの改札口がありました。ニュージャージーから来た場合は、
ここがニューヨークの玄関口になります。
そしてこの改札の正面がオキュラス(Oculus)と呼ばれる
メインコンコースへと続いていました。
楕円形のメインコンコース「オキュラス」
これがメインコンコースのオキュラスです。
「オキュラス(Oculus)」は「眼」という意味ですが、
確かに形は楕円形で、直線的な印象の外観とは対照的な印象です。
大きな教会に来たような、恐竜の化石の中にいるような、
はたまたオリンピックのスケートリンク(代々木競技場?)にいるような、
人によって様々な想像が膨らむ空間ではないでしょうか。
建物の設計を担当したのはスペインの建築家、サンディアゴ・カラトラバ(Santiago Calatrava)氏。
骨や翼を組み合わせたような建築物を得意としており、アテネのオリンピックスタジアムも手がけた方なんだとか。
白い骨組みが空にまっすぐ伸びていて、非常に神聖な雰囲気を感じました。
9/11を追悼するモニュメントとして、そしてグランドセントラル駅と同様にマンハッタンの玄関口として、
様々な使命や意味がこの建物には込められています。
1階と2階には商業施設が入店予定
計画では、世界中でショッピングモールを展開しているウエストフィールド(Westfield)が中心となり、
様々な商業施設が入ることになっています。ウエストフィールドのウェブサイトを見ると、
Kate Spade、Michael Kors、Hugo Boss、Cole Haanなどの定番ブランドをはじめ、
Joe Coffee、FIKAなどのカフェも入るようです。
未だに建物の中は工事が続けられていて、
奥には今後の計画や完成予想図など解説されたエリアがありました。
今日は一般公開されて初めての週末ということもあってか、見物に来ている人たちが大勢いました。
グランドセントラル同様、ここも多くの人が集まる賑やかな場所になりそうです。
ワンワールドトレードセンターとの調和
個人的に感動したのが、屋根の真ん中、縦に伸びるガラス窓に、
ワン・ワールド・トレード・センターが最上階まで一直線に見えるように設計されていること!
建物の位置、柱の向きなど、めちゃくちゃ計算されて作られているんでしょうね。
すごいなぁと思ってずっと上を眺めていたら、屋根の上に作業員の方が現れました。
まだ工事が終わってないんですね。
着工から完成までに10年以上の歳月がかかってしまったことや、
工事費が40億ドル(約4500億円)にまで膨れ上がってしまったことから
地元メディアでも大きく取り上げられていますが、
完成までもう一歩のところまで来ています。
無事に全ての工事が終わり、多くの人に愛される駅になってくれればなと願っています。